海外から日本の空港に降り立った人は「なんだか日本は醤油のにおいがする」と感じるそうです。自分達にはあまりにも日常的に使っているために分からないだけで、意外と自分の体や街のあちこちに、においが染み付いているものなのかもしれませんね。
反対に、私たち日本人が外国に行くと、やはりその国独特の香りが漂ってきます。
今回は、そんな「お国を表すにおい」について紹介していきます。

インド

インドの空港には、香辛料や動物、人々の体臭が入り混じったような、なんともいえないにおいが漂っています。それは、まさに「生の香り」。カースト制度によって、びっくりするほど裕福な暮らしをしている人もいれば、食べるものもなく、物乞いをしながら路上で生活している人も少なくないインドでは、物質的に恵まれた日本よりも生きることや死ぬことと真剣に向き合っている人が多いのでしょう。
また、インドでは動物が街中をのびのびと歩いており、その体臭や糞のにおいも強いです。特に牛は「聖なる存在」であるといわれており、シヴァ神の乗り物として崇められているので実に堂々としたもの。ちなみに、この牛たちは野生ではなくれっきとした家畜。飼い主がエサ代を浮かすため、街中に放牧されているのだとか。なんともたくましいですね。

アメリカ

アメリカの空港には、バターやコーヒー、ドーナツなど美味しいにおいが漂っています。さすが、アイスクリームをバケツサイズで売っている国! どこに行っても魅力的な食べ物が売られている上、サイズが大きくてしかも砂糖や油、生クリームがたっぷりと使われているのですから、においが強くなるのも納得です。
また、アメリカの人はダウニーなどの香りが強い柔軟剤を好むので、街中やホテルの部屋でそういった香りに包まれる機会も多いようです。

フランス

フランスの空港は、なんともおしゃれな香水の香り。さすが、おしゃれ度では世界中から注目されている国ですね。フランスでは生活のあちこちにうまく香りを使う習慣がついていて、手紙や小包からふわっと花の香りがする……なんてこともあるようです。
ところが、意外や意外。フランスの人はあまりお風呂に入らない生活習慣が根付いているらしく、近くに寄ってみると汗のにおいが漂う人も多いとか。もともと、香水は中世ヨーロッパで体臭をごまかすために大量に使われていたものですが、その頃の習慣が今も根強く残っているのかもしれませんね。
ちなみに、フランスでは犬を散歩させても糞を拾わないことが多いので、街中を歩くときは要注意。風に乗って独特のにおいが漂ってくることも珍しくないですよ。

韓国

お隣の国・韓国といえば、やっぱりキムチ! 食事のたびに食べるほどなので、空港や街の中はもちろん、なんと飛行機の中にもそのにおいが充満しています。
飛行機といえば、最近機内へのキムチの持ち込みが制限されるようになりましたが、これは韓国産のキムチが機内で発酵して爆発し、あたりに飛び散るという惨事が続いたため。ただでさえきついキムチのにおいがそこら中に染み付いていたら、耐え難いですよね。
そんなにおいの問題はあるものの、美味しくて美容や健康に良いキムチは日本でも大人気。スーパーでもコンビニでも、どこに行っても販売されています。
ちなみに、韓国の人も外国人ににおいで迷惑をかけることを気にしているようで、出張が決まった数日前からは、にんにくやキムチを食べないようにするなどの工夫をしているそうです。せっかくの商談が、においのせいでダメになったら大変ですからね。

“におい”はその国の大切な文化

旅先で感じるにおいは、その国の生活習慣や文化を伝えてくれるとても大切なもの。人間同士すぐに分かり合うのは難しくても、においによって相手のことを少しでも理解できれば一歩近づいたも同然です。
何日か続けて滞在しているうちに「あのときのにおいはこれだったのか!」とハッと気付くこともあるでしょう。そうした小さな驚きを旅日記に書いておくと、きっと素敵な思い出になりますよ。
大切なことは、たとえ自分が苦手なにおいだとしても、頭から否定せず「なぜ、こういうにおいがするのだろう?」と考えてみること。案外、理由が分かればにおいも気にならなくなるかもしれません!