自分で思うように動くことができず、介護が必要な高齢者にとって、部屋のにおいは健康状態の向上に関連するほど重要なことです。すえたような悪臭が漂っている部屋に住んでいては、精神的に元気がでず、より病の状況が深刻になってしまうことも考えられます。介護の際に気をつけたいにおい対策についてご紹介します。

部屋からすえたようなにおいがする、原因は何?

中年以降に発生する加齢臭とは違う、老人臭とよばれるものがあるといわれます。これはすえたようなにおいとも表現され、高齢者の家を訪ねたに感じる独特のにおいのことです。
これは、主に身体機能の低下によって引き起こされると考えられ、具体的には下記のような事項が原因で起きていると分析されています。
 アンモニア臭
内臓機能の衰えによってアンモニアを分解することができなくなり、汗や皮脂からアンモニアが出てしまう。
 お風呂にあまり入っていない 
体を動かすのがおっくうであまりお風呂に入っていない。50歳以上になると体臭を分解する飽和脂肪酸の分泌が少なくなるため、ただでさえにおいが強くなりやすい。そのうえ、お風呂に入らないと、なおさらにおいのもとが取れないことになる。
 洗濯頻度が少ない
衣服や寝具を洗濯できす、そのまま使い続けている。
 オーラルケアが不十分 
唾液分泌機能の衰えや磨き残しにより、歯周病になり口臭がしてしまっている。入れ歯の手入れが不十分なことも。
 ゴミの臭い 
ゴミを頻繁に出すことができないため、ゴミが部屋にたまってしまっている。

嗅覚が衰えてくるからこそ気をつけたいにおい

老人になると、嗅覚が衰えてきます。一般的に自分自身のにおい、家のにおいには気づかないものです。そのため自分ではわからず、訪問する人のみが気づく悪臭というものがあります。くさい家には、残念ながらなかなか人が寄り付いてくれません。

消臭アイテムを活用

老人臭のにおい対策として、とりたい方法をまとめてみます。
まず大切なのが、寝具や下着をこまめに洗濯することです。介護が必要な方ほど、洗い立てのさっぱりした衣類を身につけると、気分がよくなります。
次に、ゴミをためずに捨てることです。生ごみは特にすぐに捨てるようにします。
お風呂に入ることも大切です。体が温まり血液の循環がよくなるので、疲れがとれやすくなると考えられます。疲れがとれれば、掃除をしたり、栄養のある食事を作ったりと、まめに家事をしようとする気力がわいてくるでしょう。
このほか、においを抑えてくれる消臭アイテムを使うというのも、おすすめです。消臭効果のある寝具、下着、くつ下、タオルなどが市販されているので、そろえておけば便利です。

高齢者のにおいは安心感を感じるにおいでもある

すがすがしい家にいれば、高齢者自身も気持ちがよく、健康的になれるといえます。また、高齢者のにおいに安心を感じるという考えもあるそうです。小さいころ、おじいちゃんおばあちゃんの香りに安心したという思い出はありませんか? 老人臭を恐れず、清潔にすることで、家族が安心できるにおいに変えることができるのではないでしょうか。