乾燥の季節、衣類の肌触りをよくして静電気を防いでくれる柔軟剤は頼れる存在。洗い上がったばかりの衣類からほのかに漂う香りは気持ちいいものです。しかし、近ごろは柔軟剤が引き起こす問題が話題になっています。どんな問題があるのか見ていきましょう。

柔軟剤によるスメルハラスメントとは

「スメルハラスメント」とは、においによって周囲の人を不快にさせることを指す言葉です。近年の柔軟剤ブームでスメルハラスメントを訴える声が多く聞かれるようになりました。
国民生活センターによると、ここ数年の間に職場や飲食店などで、柔軟剤のにおいが強すぎることによって、吐き気や頭痛を引き起こしたといった相談が急増しているそうです。「ちょっとにおいがきつい」くらいですめばまだよい方ですが、周囲に「耐えられない、気分が悪くなる」という人が出てしまうと大変です。
スメルハラスメントの問題が深刻になると、職場での人間関係が悪くなったり、学校で柔軟剤の使用を控えるようにと通達が出たり、隣家の洗濯物がくさいなどでご近所トラブルが起こったりなど、さまざまな問題に発展する可能性も考えられます。
かといって、他人のにおいを指摘するのは抵抗があってできないという方も多いのではないでしょうか。本人が「よいにおい」と思っているため、周囲は余計に指摘しにくいのです。

「柔軟剤+○○」で異臭騒ぎに

柔軟剤そのものはよい香りだったとしても、汗や体臭、タバコまた他の芳香剤のにおいと混ざり合うことで不快なにおいに変わることがあります。たとえば衣類用洗剤や香水、シャンプー、部屋のにおいとの組み合わせが悪かった場合、なんともいえない微妙な香りになることがあります。最悪の場合は、異臭で気分が悪くなった人が出た、などと騒ぎになることがあるかもしれません。
生活のなかでにおいを発するものはとても多いものです。このような組み合わせによって不快なにおいが発生することを防ぐためには、においの強いものばかりにしない、においのイメージを統一する、体臭ケアをする、といった対策が有効でしょう。

無香料の柔軟剤という選択肢も

柔軟剤の主な使用目的は、衣類に香りづけをするのではなく、繊維をコーティングして衣類を柔らかくし、摩擦を防ぎ、静電気を起きにくくするなどです。シワや毛玉を防ぐ効果があるものもあり、衣類の手入れを楽にするというのも、主な使用目的に含まれるでしょう。
もし、ほかの香水や洗剤のにおいを楽しみたければ、無香料の柔軟剤を選ぶという手もあります。また、無香料の柔軟剤なら、柔軟剤によるスメルハラスメントを引き起こす確率が確実に下がります。
でも、やっぱり柔軟剤は香りがあるほうが好きという方は、柔軟剤を使用する際に、自然の香りのもの、マイクロカプセルから徐々に香りが出るものなど香りが弱いものを選択し、きちんと適量を守って使う、数日に1回の使用にする、など少し気をつければ、柔軟剤のにおいを抑えることができるはずです。

香りの好みは人それぞれ

香りの好みは人それぞれのため、不快になるにおいを判断するのは、非常に難しいことです。自分はいい香りだと思っていても、周りは嫌いな香りということがあることを意識しておきたいものです。また、人はにおいに慣れてしまいます。柔軟剤のにおいも、毎日使っていると自分では感じにくくなってしまうものです。そして、自分では気づかないうちに、より多くの柔軟剤を使ってしまっているかも知れません。いい香りの柔軟剤とはいえ、使用する際は、香りが強すぎないか注意するようにしたいものです。