子どもはにおいに敏感です。そのため、においが原因で食べ物が嫌いになってしまうことも多々あります。子どものころに身につける食べ物の好き嫌いの味覚は、成長とも関わるため、気をつけたいものです。そのほか、偏食があると、学校で、集団生活で、また大人になってからの付き合いでなど困ることが多いものです。偏食をつくらないためにも気をつけたい食べ物のにおいについてご紹介します。

魚や魚介類のにおい

魚や魚介類など強い生臭さは、子どもが嫌がりやすいにおいです。しかし、魚や魚介類はカルシウムやDHA、たんぱく質、ミネラルなど子どもの成長に必要な栄養素をたくさん含んでいます。できるだけ子どもが嫌がらないようにするには、においが気にならず、食べやすい形に工夫して調理することです。
子どもの味覚を感じる感覚の強さは大人の2倍ともいわれます。そのうえ、一度嫌いになると、脳の中に嫌いな食べ物としてインプットされてしまうため、その後なかなか受けつけられなくなってしまいます。そのような経験をつくらないように、においと味に気をつけてあげると子どもにとってプラスになります。
魚はにおいが残りづらく子どもが好きなフライにする、細かく刻んで料理の中に入れ、形が分からないようにする、かわいく盛り付ける、子どもが好きなソースをかけるなど、工夫をして調理しましょう。食べたらえらいねとほめてあげたいですが、無理にほめると逆効果になることもあります。子どもが自発的に食べるようにすることが大切です。

調理中のにおいで嫌いになってしまう可能性

部屋に充満しているにおい。このにおいが原因で、食べ物そのものが嫌になってしまうという経験もあるようです。たとえば、しいたけの煮物のにおいや、納豆、たくあんのにおいなどが台所中に充満していたなどです。
怖いのは、においでトラウマになってしまい、まだ食べてもいないのににおいだけで、食べるのを嫌がるようになってしまうことです。特にお年寄りは、煮しめなどの料理を好んで作ることが多いものです。たまに来る家族への、おもてなしのごちそうのつもりで作ったものの、においが充満していて子どもが嫌いになるといったことがないよう、準備をしてくれる方に角が立たないよう気を配りたいものです。

食器やお箸のにおい

食器がかび臭いことでも、子どもはその食品のことを反射的にかび臭いものと認識して、嫌いになってしまうことがあります。食器にはにおいが染み付きやすいものです。汚れが落ちておらず、いろんなにおいが混じって、そのにおいがもとで、嫌いなものができてしまう可能性があります。食器はしっかり洗い、乾燥させる必要があります。
そのほか、漆塗りなどの漆器は、使いはじめはにおいが気になることがあります。できるだけにおいのない食器を用意する必要があるでしょう。

好き嫌いをなくすことは成長のためにも大切

子どものうちは、栄養素は成長に関わることなので、できるだけ好き嫌いなくバランスよく食べられるようにしてあげたいものです。3歳までの味覚が将来に大きな影響を与えるといわれるため、できるだけ多くのものを食べさせてあげましょう。においがきっかけで嫌いなものができたなどの経験を作ってしまってはもったいないものです。育つ過程で養う味覚を後天的に学習した味覚といいます。においによる後天的学習で、思い出の味になるチャンスを逃してしまう可能性があるかもしれません。大人になっても忘れられない祖母の味など、後天的学習が逆にいい思い出になるよう、食べ物のにおいに気をつけてあげたいですね。