室内で犬を飼っていると気になるのはにおい。来客があったときに不快感を与えないように、消臭に気を遣っている家庭も多いのではないでしょうか。掃除をこまめにしても、犬にシャンプーをしても、なかなかにおいが軽減されない場合には、別の原因があるのかも……。そのにおいは、思いがけない病気のサインかもしれません。

耳のにおい

犬の耳は本来無臭です。においがするときには、犬の耳の中をのぞいてみてください。耳垢が溜まっていませんか? 犬の耳の中は人間よりも複雑な形をしているうえ、耳が垂れている犬はとくに湿気がこもりやすくなっています。耳掃除が不十分だと、耳垢をエサにして菌が繁殖しやすい環境ができあがってしまうのです。
耳掃除をしてもにおいが消えない場合は、病気の可能性があります。耳の中の皮膚に異常がないかを確認してください。赤み、発疹、腫れ、膿、出血などがあるときは治療が必要です。犬の耳の病気は悪化しやすいので、安易に様子を見ることは避けましょう。

口のにおい

犬の口臭について、原因の多くは歯周病です。とくに小型犬は口も小さいので、歯と歯の間に食べ物のカスが残りやすく、歯垢や歯石が付きやすい傾向があります。たかが歯周病、と放っておくと恐ろしいのがこの病気です。歯肉や歯が弱って自力でエサを食べられなくなることもあります。さらに悪化すると、炎症が広がってあごの骨を溶かしてしまいます。歯周病の菌は血液を通って口腔以外にも広がり、脳炎や心臓病の原因にもなります。
エサを食べる時に痛そう、食べるのが遅いなど違和感があるようならすぐに病院へ連れて行きましょう。予防としては定期的な歯磨きやデンタルガムを取り入れてみてください。

皮膚のにおい

犬の全身からにおっているようなら、皮膚疾患かもしれません。においは膿や過剰に分泌された油脂分が原因で、腐敗臭がします。皮膚に炎症が起こる原因は外傷やアレルギー、細菌感染などさまざまですが、においがするほどの状態はかなり悪化しています。むやみにシャンプーをしたりせず、すぐに動物病院で受診しましょう。
犬は皮膚病にかかりやすいうえに治りにくいと言われます。日頃から衛生状態を保ってあげることが予防策です。アレルギーを持っている犬は食事を変えるだけで改善することもありますので、一度きちんと検査をしてもらうことをおすすめします。

おしりのにおい

人間でもわかるような犬のおしりのにおいは、注意が必要です。犬同士でおしりを嗅ぎ合うことはあっても、人間が気付くほどのにおいは健康であればしないはずです。とくに、メスの犬は生殖器の病気にかかりやすいので、避妊手術をしていない場合は気を付けましょう。
子宮内膜炎や子宮蓄膿症は、子宮に膿が溜まっておしりから出てくることもあります。どちらもほぼ摘出手術が必要で、子宮蓄膿症に関しては放置すると死に至る病気です。元気がなくなり水をたくさん飲むようになるのが症状の特徴なので、おかしいなと感じたら安静にしてすぐに病院に行きましょう。

犬のサインに気付いて
言葉を発することができない犬は、痛みや苦しみを伝えることができません。こまめに部屋の掃除をしても臭いが軽減されない場合、身体のどこかに異常がないかをチェックしてあげてください。